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お肌の酸化の悪影響を知ろう

金属が錆びたり、切ったリンゴを置いておいたら茶色に変色したりするのは酸化による現象です。酸化とは「物質が酸素と化合する反応のこと」です。そして、わたしたちの身体も同様で酸化は起きており、老化や病気の一因ともいわれています。お肌も例外ではなく、酸化します。今回はお肌と酸化についてお伝えいたします。

酸化と活性酸素とお肌の関係

酸化とは物質が酸素と化合する反応のことです。酸化は物にだけ起こる現象ではなく、生き物でも起こり呼吸によって酸素を身体の中に取り入れ、二酸化炭素を吐き出すことも酸化反応の一つです。人は呼吸によって体内に酸素を取り入れますが、取り入れた酸素すべてを分解、消費することはできません。呼吸で取り入れられ、余った酸素は高い酸化力を持つ「活性酸素(フリーラジカル)」となります。活性酸素はその高い酸化力で体内に入り込んだウイルスや細菌類を撃退したり、酵素の働きを促進し、身体を守る働きをしています。

本来、活性酸素は身体を守ってくれますが、一方で過剰な生成は細胞を傷害し、がん、心血管疾患ならびに生活習慣病など様々な疾患をもたらす要因となってしまいます。そのため生体内には、活性酸素を分解する酵素があり、さらには活性酸素の傷害から生体を防御する抗酸化作用というシステムが備わっています。酵素により活性酸素の発生を抑え、抗酸化作用により酸化で生じたダメージの修復・再生を促す働きをしています。しかし、何らかの原因で抗酸化作用以上に活性酸素の産生が過剰になってしまったり、年齢により酵素が減少してしまうと、先ほどお伝えした様々な疾患をもたらす要因となってしまいますが、お肌も例外ではなく酸化が進んでしまいます。お肌が酸化すると、シミ・シワ・たるみ・くすみ・肌荒れ・乾燥・お肌のバリア機能や保湿機能の低下等の肌トラブルを引き起こします。

活性酸素が増える原因

身体には大切な活性酸素ですが、異常な生成は酸化ストレスとなってしまいます。活性酸素は、下記のような生活習慣や外部からの刺激によって増加します。

・紫外線

紫外線を浴びると、皮膚の細胞内に大量の活性酸素が発生します。活性酸素により、お肌の弾力やハリを保っているコラーゲンやエラスチンを破壊・変性してしまいます。これがお肌のシワやたるみの原因となります。

・ストレス

精神的なストレスでも活性酸素が発生します。ストレス時に分泌される抗ストレスホルモンのコルチゾールは、コルチゾンから必要に応じて合成されますが、この過程で酵素の働きにより水分子から水素を奪い、水素を失った水分子がヒドロキシルラジカルとなります。ヒドロキシルラジカルは活性酸素の一つです。最も反応性に富んだ活性酸素で、生体内における寿命は短いですが、酸化力が非常に強いといわれています。

・タバコ

タバコの煙には有害物質が多く含まれており、有害物質を吸い込むと肺胞マクロファージが身体を守ろうと活性酸素を大量に発生させます。この活性酸素は、タバコに含まれるタールなどの発がん物質と結びついて、細胞の癌化を促すと考えられています。タバコを吸う人はもちろん、吸わない人でもタバコの煙にさらされることで、活性酸素が体内で多量にできてしまいます。

・排気ガスなどの大気汚染

大気汚染物質の粒子の中に水や油に溶けやすい成分のものがあることから、大気汚染物質が皮膚から出た汗や皮脂に溶け込んだり付着したりします。健康な皮膚でも大気汚染物質にさらされ続けると、皮膚内部の活性酸素が過剰に発生します。

・過剰な飲酒

アルコールの成分は、肝臓で分解されて解毒されます。肝臓はアルコールの分解のためにエネルギーを必要としますが、エネルギーとして酸素を使った際に活性酸素が発生します。

酸化ストレスを抑える対策

・紫外線対策

活性酸素を発生させる原因の中でも身近なものが「紫外線」になります。紫外線を浴びると体内で大量の活性酸素が発生するため、お肌は錆びやすい状態になっています。余分な活性酸素を発生させないためには、正しい紫外線対策が必要です。

また、活性酸素は表皮のメラノサイトも攻撃します。メラノサイトが刺激されるとメラニンの生成量が増えますが、メラニンの過剰生成はシミの一因にもなります。活性酸素を減らすためにも、余計なメラニンを作らせないためにも、日焼け止めを塗ったり、日傘やアームカバーなどのアイテムで紫外線対策をしっかり行いましょう。

・質の良い睡眠をとる

抗酸化作用があるホルモンとして、メラトニンがあります。メラトニンは覚醒と睡眠を切り替えて、自然な睡眠を誘う作用があり、睡眠ホルモンとも言われています。朝起きて光が目に入ると睡眠時に分泌されていたメラトニンが一旦抑制され、日中は血液中のメラトニン量は少なくなります。光を見てから14〜16時間後のメラトニンが再度分泌される頃、自然な睡眠を促す作用があります。明るい光によって分泌が抑制されるため、昼夜のリズムや季節のリズムを調整する役割があります。

メラトニンは睡眠作用の他に、強い抗酸化作用があると言われています。その効果は、抗酸化ビタミンとされるビタミンCやビタミンEを上回るとも言われているほどです。抗酸化作用は酸化で生じたダメージの修復・再生を促す働きをしています。逆に寝不足になると、メラトニンの分泌量が減り、抗酸化作用が弱くなり体内の細胞組織が活性酸素からのダメージを受けやすくなって老化につながります。

メラトニンは光を浴びてから約14〜15時間後に分泌が増加すると言われているので、朝起きたら日光を浴びて体内時計をリセットしましょう。体内時計をリセットすることで、メラトニンの分泌に繋がります。また、パソコンやスマホやテレビなどの画面から発せられるブルーライトはメラトニンの分泌を低下させます。寝る前の2時間は強い光を浴びないようにしましょう。寝る前は部屋の電気を落とし、人工的な光を避けることが質の良い睡眠につながり、メラトニン分泌につながります。

・ストレスをためない

ストレスを溜めないようにするには、規則正しい生活を送ることが大切です。早寝早起きをしたりバランスの良い食事を摂り、健康的な生活や規則正しい生活を心がけてストレスをためないようにしましょう。

・抗酸化作用のある食生活

体の酸化を抑えるといわれている「抗酸化作用」がある栄養素を食事やサプリメントで摂取しましょう。具体的な抗酸化成分は、ビタミンC・ビタミンE・ポリフェノール・ミネラル類・カロテンなどです。特にビタミンCが多く含まれるイチゴやアセロラといったフルーツ、ビタミンEの摂取が期待できるナッツ類、ポリフェノールが含まれる赤ワインやブルーベリー、ミネラル類は海藻などに多く含まれるため、積極的に摂取しましょう。ビタミンCは水溶性なのでサラダなど生で食べるのがおすすめです。そのほか、緑黄色野菜に含まれるβカロテンやカロテノイド、トマトに多いリコピンも抗酸化力の高い食品です。また、さまざまな食材を組み合わせることで、効率的に抗酸化物質を摂取できます。食事だけで摂取するのが難しい場合はサプリメントを活用しましょう。

まとめ

活性酸素が抗酸化作用を上回る酸化ストレスになると、身体に様々な悪影響を及ぼしてしまいます。余分な活性酸素を発生させないように体内の抗酸化作用を促す努力をして、酸化ストレスを抑える生活を送りましょう。そうすることが、体の健康や美肌につながります。

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