枯渇肌という言葉をご存じでしょうか?
美容液やクリームなど、いろんなスキンケアを試しても効果が出ない40〜50代の方は、枯渇肌になっているかもしれません。
そこで今回は、枯渇肌についてお伝えいたします。
目次
枯渇肌とは
枯渇肌とは、お肌の中にある潤いや弾力の元となるものが枯渇してしまっているお肌のことです。
お肌の構造
皮膚は大きく分けて、外側から表皮・真皮・皮下組織で構成されています。表皮はさらに4層に分かれており、最も外側に角質層があります。角質層は、角質細胞と細胞の間を埋めている細胞間脂質から成り立っています。
角質細胞はアミノ酸・塩類などの天然保湿因子で満たされ、細胞間脂質はコレステロールやセラミドなどで満たされています。
その角質層には「バリア機能」という役目があり、角質細胞が重なっていて、外部刺激や異物(アレルギーの原因物質や細菌・ウイルス)の侵入を防ぎ、お肌を守っています。
私たちの体は、この角質層のバリア機能によって、アレルギーの原因物質や細菌・ウイルスなどの体内への侵入を防いだり、体内の水分が皮膚から失われるのを防いだりしています。バリア機能は私たちの皮膚の健康を守るための大切な働きです。
さらに、その奥には真皮があります。真皮層の大部分を占めるのは網状層であり、その層にあるコラーゲンなどの美容成分が皮膚を支えています。
網状層のほとんどは繊維成分のコラーゲンやエラスチン、そしてゼリー状のヒアルロン酸で構成されています。網目状に張り巡らされているコラーゲンやエラスチンの隙間にヒアルロン酸が敷き詰められているイメージです。
コラーゲンやエラスチンは簡単に言うと、皮膚のクッションやバネになる美容成分です。これがお肌のハリや弾力につながっています。
枯渇肌とは
お肌を乾燥やあらゆる刺激から守ってくれる天然保湿因子や、ハリや弾力を保ってくれているコラーゲンやエラスチンが何らかの原因で減少してしまったお肌が枯渇肌です。
枯渇肌になると、お肌のバリア機能が低下してしまい乾燥を招いたり、コラーゲンやエラスチンが減少することでシワやたるみなどにつながってしまいます。
枯渇肌になる原因
枯渇肌になる原因は主に加齢ですが、他にも原因があります。
原因① 加齢によるコラーゲン・エラスチンの減少
女性ホルモンの一つにエストロゲンがあります。このエストロゲンは月経周期に大きく関わっていることはよく知られていますが、実は美容にも深い関わりのあるホルモンです。
美肌のホルモンとも言われており、お肌の潤い・ツヤ・ハリを保つ作用があります。
エストロゲンはお肌の潤いやハリを保つコラーゲンやエラスチンを作りだす線維芽細胞と深い関わりがあります。エストロゲンが分泌されることにより線維芽細胞が増殖し、増殖された線維芽細胞はコラーゲンやエラスチンを増加させ、お肌の潤いやハリに繋がっているのです。
エストロゲンの分泌は月経周期によって増減しますが、加齢でも変わります。
分泌量は20〜30代をピークに減少し始め、特に40代以降は卵巣の機能が低下するため、エストロゲンの分泌量は大きく減少していきます。エストロゲンの分泌が減少すると、線維芽細胞の働きは低下してしまい、コラーゲンやエラスチンが作られなくなります。
これが「枯渇肌」の状態です。
原因② ターンオーバーの乱れによる天然保湿因子の減少
お肌の表皮では、天然保湿因子・コレステロール・セラミドなどによりバリア機能が働いています。外気刺激や異物の侵入を防いだり、お肌を乾燥から守ってくれています。
この天然保湿因子は、お肌を構成する角質細胞が新たにつくられる「ターンオーバー」の過程で生成されます。
そのため、ターンオーバーがきちんとできているお肌には一定量の天然保湿因子が保たれていますが、何らかの原因でターンオーバーが乱れてしまうと、天然保湿因子を十分に作る時間がなく、天然保湿因子が減少してしまいます。
また、天然保湿因子の減少はターンオーバーの乱れだけではなく、大量の汗や洗い過ぎなどによって流れ出たり、加齢・紫外線・空調による急激な温度変化などによって、体内で生成する力が低下していきます。
あらゆる原因で天然保湿因子が減少してしまった状態が「枯渇肌」です。
原因③ 活性酸素によるコラーゲン・エラスチンの分解
活性酸素は本来、その高い酸化力で体内に入り込んだウイルスや細菌類を撃退したり、酵素の働きを促進してくれるので体にとって大切な物質ですが、活性酸素の異常な生成は酸化ストレスとなってしまいます。
活性酸素は、様々な外部からの刺激によって増加します。紫外線を浴びたり、喫煙したり、排気ガスなどの大気汚染によっても増えると言われています。
さまざまな要因によって増えた活性酸素により、お肌の弾力やハリを保っているコラーゲンやエラスチンが破壊・変性され、次第に枯渇肌につながってしまいます。
対策
対策① 生活習慣を整える
睡眠中に分泌される成長ホルモンは、ターンオーバーを促してくれます。成長ホルモンは質の高い睡眠を取ることでより分泌されるため、質の良い睡眠をとって、成長ホルモンの分泌を促しターンオーバーを整えましょう。
また、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。酸化ストレスの予防には、食事やサプリメントで体の酸化を抑えるとされている「抗酸化作用」のある栄養素を摂取しましょう。具体的な抗酸化成分は、ビタミンC・ビタミンE・ポリフェノール・ミネラル類・カロテンなどです。
・ビタミンCが多く含まれるイチゴやアセロラといったフルーツ
・ビタミンEの摂取が期待できるナッツ類
・ポリフェノールが含まれる赤ワインやブルーベリー
・海藻などのミネラル類
には特に多く含まれるため、積極的に摂取しましょう。
ビタミンCは水溶性なので、サラダなど生で食べるのがおすすめです。そのほか、緑黄色野菜に含まれるβカロテンおよびカロテノイド、トマトに多いリコピンも抗酸化力の高い食品です。
また、さまざまな食材を組み合わせることで、効率よく抗酸化物質を摂取できます。
食事だけで摂取するのが難しい場合は、サプリメントを活用しましょう。お肌が乾燥すると、それに伴い体内の水分量も減少しますので、こまめな水分補給も意識しましょう。
入浴も大切です。お湯の温度は38°C〜40℃程度の熱すぎない温度に設定、湯船に10分程度つかることで体温が1度ほど上がりますのでお風呂にゆっくり入るよう意識することで、体温も自然に上がり、リラックス効果が得られるでしょう。
さらに、自律神経も整うため、体温調節機能も向上します。
お肌のことを考えると、入浴時間は15〜20分程度がおすすめです。あまり長時間つかるとお肌が乾燥しやすくなるため、潤いを保つためにも適度な時間の入浴が重要です。
質の良い睡眠・適度な運動・栄養バランスの良い食事を心がけ、規則正しい生活を送り、枯渇肌を予防しましょう。
対策② 紫外線対策をする
活性酸素を発生させる原因の中でも、特に身近なものが「紫外線」です。
紫外線を浴びると体内で大量の活性酸素が発生し、お肌は錆びやすい状態になります。余分な活性酸素を発生させないためには、正しい紫外線対策が必要です。
紫外線は冬でも曇りの日でも一年中降り注ぎ、窓ガラスも透過して真皮層にまで届きます。
そのため、一年を通して日焼け止めやUVカット効果のある化粧下地、ファンデーションなどを使用することが大切です。また、日傘やアームカバーなどの日よけグッズも活用しましょう。
まとめ
枯渇肌になる原因は様々ありますが、できることから対策を行い、健康的で潤いやハリのあるきれいなお肌を目指しましょう。
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