からだの健康にはビタミンが大事ということはよく聞くと思いますが、実はビタミンはお肌にとっても大切であることはご存じでしょうか?
今回はビタミンがどのようにお肌に効果があるかをお伝えします。
目次
ビタミンの基礎知識:健康を支える重要な栄養素

ビタミンとは、私たちのからだに欠かせない5大栄養素の1つです。ビタミン自体にはエネルギーがなく、私たちのからだのエネルギー源となる炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素の働きをサポートするなど、重要な役割をする栄養素です。
ビタミンには13種類ありますが、一部を除いて体内でつくることができないため、食べ物などで外部から摂取する必要があり、大きく分けると水に溶けやすい「水溶性ビタミン」と、油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」の2つに分けられます。
▶水溶性ビタミン
血液などの体液に溶け込んでいるビタミンです。ビタミンB群やビタミンCなどの全9種類で、その多くは代謝にかかわる役割をもっています。
必要量を超えると尿とともに排出されるため、普段からこまめに摂取する必要があります。食生活が偏っていると脂溶性ビタミンよりも不足しがちなビタミンです。また、水に溶けやすく熱に弱いため、水洗いや加熱調理で失われやすいところに要注意です。
▶脂溶性ビタミン
ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンKの4種類で、粘膜・骨・血液など、からだを構成する要素の健康を保つ役割をもっています。
水溶性と違って、摂りすぎると体内に蓄積されるため、過剰摂取に注意が必要です。一方で油には溶けやすいため、油で調理すると吸収がよくなります。
ビタミンが不足すると、ビタミン欠乏症を発症します。ビタミン欠乏症の症状は、不足するビタミンの種類によって大きく異なります。
脂溶性ビタミンである
・ビタミンAの欠乏→夜盲症・皮膚・粘膜の乾燥などの症状がでる。
・ビタミンDの欠乏→カルシウムの吸収量が低下するため骨が脆弱ぜいじゃく化する“くる病”が引き起こされる。
・ビタミンEの欠乏→貧血や脱毛がおこる。
・ビタミンKの欠乏→出血性の症状が現れる。
一方、水溶性ビタミンである
・ビタミンB1が欠乏→脳や神経に異常が生じるウェルニッケ脳症や脚気などが引き起こされる。
・ビタミンB2の欠乏→口角炎や口内炎などが起こりやすくなる。
そのほかにも、欠乏すると貧血・下痢・皮膚炎などを引き起こすビタミンもあります。
水溶性ビタミンの一種である葉酸は胎児の神経の発達に必要な栄養素です。妊娠初期に母体が葉酸欠乏状態に陥ると胎児の神経の発達に異常が生じ、二分脊椎や無脳症などの神経管閉鎖障害の発症リスクが高くなることが分かっています。
ビタミン不足の主な原因は、食生活の乱れなどによりビタミンの摂取量が不足することが大半ですが、消化管の障害によりビタミンの吸収が阻害され、ビタミンが不足することもあります。
また、妊娠によってビタミンの必要量が増加することもビタミン欠乏症の原因となります。ビタミン不足には要注意ですが、必要量を超えた過剰摂取にも注意が必要です。
例えば、ビタミンCは美容の面から多量に摂るのが良いと思う人も多いと思いますが、成人だと1日の摂取推奨量は100mgと定められており、一度に多量に摂った場合などは下痢を引き起こす可能性があります。
多少は摂りすぎても余った分は体外に排出されますし、通常の食事であれば過剰摂取は起こりにくいですが、サプリメントの大量摂取などによって摂りすぎることはあるので、用法用量は必ず守りましょう。
ビタミンは、からだを動かすエネルギーの代謝を助け、正常に機能させる働きがあります。直接エネルギーとなることはなくても、健康に生きていくために重要であり欠かせない栄養素です。
美肌をつくるビタミン:健康なお肌に欠かせない栄養素

生きていくために大切なビタミンですが、お肌においても重要な役割を持っています。ビタミンは13種類あり、その中でも特にお肌に影響を与えるビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンEについて説明します。
ビタミンA
脂溶性ビタミンです。皮膚・粘膜の健康維持を助ける栄養素で、抵抗力を強める働きのある抗酸化ビタミンの一種です。
さまざまなトラブルからお肌を守り、健やかに保つ働きが期待され、欧米では40年以上前からニキビ治療に使用されている成分でもあります。
また、お肌のターンオーバーを促進する働きがあります。ターンオーバーが促進されることで、メラニン色素の蓄積を防ぐことができるので、シミ予防につながり、コラーゲン生成を促進する働きもあるので光老化予防にもなります。
うなぎ・ほうれん草・にんじんなどに多く含まれています。
ビタミンB群
水溶性ビタミンです。ビタミンB群とは、ビタミンB1・ビタミンB2・ナイアシン・パントテン酸・ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸・ビオチンの総称です。体内で起こる化学反応を助ける共通の働きがあります。ビタミンB群は「代謝ビタミン」と呼ばれていて、エネルギーを作ることに関与しています。
・ビタミンB3(ナイアシン)
皮膚や粘膜の健康を維持する働きがあるビタミンで、「ナイアシン」と呼ばれることもあります。シワ改善、美白効果のある有効成分として、厚生労働省から認可を受けている成分です。
たらこ・カツオ・玄米・落花生などに多く含まれています。
・ビタミンB5(パントテン酸)
脂質や糖質などの代謝に関わるビタミンで、「パントテン酸」と呼ばれることもあります。シミ・くすみ・シワ・たるみ・毛穴の黒ずみ・お肌の乾燥などビタミンCが作用する美肌効果をサポートします。
牛乳・卵・ブロッコリーなどに多く含まれています。
・ビタミンB6
免疫機能や皮膚の健康に関わっており、お肌の素ともいえるタンパク質をつくる働きがあります。また、皮脂分泌をコントロールする役割もあるため、ニキビができやすい人やオイリー肌に悩む人は意識して摂取したい栄養素です。
バナナ・マグロ・牛レバーなどに多く含まれています。
ビタミンC
水溶性ビタミンです。皮膚や粘膜の健康維持を助け、抗酸化作用の働きを持つ栄養素です。強力な抗酸化作用から「美容ビタミン」ともいわれ、皮膚の老化を防ぐアンチエイジングの美容には欠かせないビタミンです。また、皮膚の弾力を保つのに必要なコラーゲンの合成に必要不可欠な栄養素です。
パプリカ・イチゴ・ブロッコリー・みかんなどに多く含まれています。
ただし、水に溶けやすく熱に弱いため、生で食べられるキャベツやフルーツなどから摂ることをおすすめします。
ビタミンE
脂溶性ビタミンです。ビタミンEは別名「若返りのビタミン」とも言われ、お肌の土台づくりやトラブル改善などの作用があります。新陳代謝をサポートする作用もあるため、お肌のターンオーバーを整える効果も期待できます。
植物油・ナッツ類・鰻・たらこ・野菜ではカボチャ・アボカドに多く含まれています。
効果的なビタミンの摂り方

ビタミンは生きていくためにも、美肌のためにも欠かすことのできない栄養素です。ビタミン不足には特に気を付けたいところですが、ビタミンは一部を除いて体内でつくることができないため、食事など外部から摂取する必要があります。
食事で摂取する
すべてのビタミンをバランスよく摂取することが理想です。水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンとでは特性が違うため、料理するときは注意しましょう。
【水溶性ビタミン】
水に溶けやすい性質のため、なるべく生で食べるか、火を通す場合は煮て調理することをおすすめします。スープやシチューなどの茹で汁も摂取できるような料理にすると、水に溶け出したビタミンも摂取することができます。
水溶性ビタミンは体外に排出されやすく不足しがちなので、特に意識して摂取することを心がけましょう。
【脂溶性ビタミン】
油に溶けやすい性質のため、油と一緒に炒めることで効率よく摂取することができます。
高温でサッと炒めたり、片栗粉でとろみをつけることで、油に溶けだした食材の栄養も無駄にせず、上手に脂溶性ビタミンを摂取することができます。
また、ビタミンを効率よく摂取できる食品の組み合わせがあります。
・ビタミンAとビタミンC
ビタミンAの吸収を高める効果があります。
・ビタミンDとカルシウム
カルシウムの吸収を促進し骨の健康に役立ちます。
・ビタミンEとビタミンC
ビタミンEの抗酸化作用を強化する効果があります。
上記のように組み合わせるとビタミンの働きを高めたり、相互に補完したりすることができます。食事のバランスに気をつけて、ビタミンを効果的に摂取しましょう。
サプリメントで摂取する
美肌づくりに役立つ栄養素は食べ物から摂取するのが理想ですが、すべての栄養素を食事からバランスよく摂取するには手間と時間がかかります。
食べ物だけでは不足しがちな栄養素を補給したい時は、サプリメントを利用するのもおすすめです。サプリメントなら毎日の食事にプラスするだけで、足りない栄養素を手軽に摂取することができます。
ただし、栄養素の中には過剰摂取すると人体に悪影響を及ぼすものもあります。サプリメントを服用する際は、服用量や正しい飲み方をしっかり守ることを心がけましょう。
スキンケアで塗布する
食事やサプリメントなどでからだの中に摂取するほかに、スキンケアで直接お肌に塗布しても美容効果は期待できます。
ビタミン入りのスキンケアアイテムは!
・お肌のきめを整える
・うるおいを守る
・ハリつやを与える
・お肌を美しく健やかに保つ
など、お肌にとって嬉しい働きがあります。積極的に利用しましょう。
まとめ
お肌は食べたものからつくられます。健やかなお肌のためにはスキンケアだけでなく食生活を整え、バランスの良い食事をとることが大切です。
特にビタミンは健康にとってもお肌にとっても重要な栄養素です。身近な果物や野菜に多く含まれているため、普段の食事にも取り入れやすく、少し意識して生活することで摂取量を増やせます。
美肌に近づくためにも、ご自身の食生活を見直してお肌に良い栄養素を積極的に摂取しましょう。
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