トップ > コラム > 産後の肌トラブルの原因

コラム

産後の肌トラブルの原因

子供を産んでから、お肌の調子がおかしい・・・と悩んでいる声をよく聞きます。お肌の不調は妊娠中から始まり産後まで多くの方が感じているのが現状です。産後の肌トラブルはなぜ起こるのでしょうか。出産後の肌状態について詳しくお伝えいたします。

産後に肌トラブルを起こす大きな原因3つ

①女性ホルモンの変化

産後に肌トラブルを起こす原因として、まず女性ホルモンのバランスの変化が挙げられます。女性のカラダは排卵と月経を繰り返しており、このサイクルはエストロゲンとプロゲステロンといわれる2種類のホルモンの影響を受けています。「妊娠の準備をするホルモン」と言われるエストロゲンは卵胞を育てて、子宮内膜を厚くすることで受精卵が着床しやすいように整えてくれます。また、お肌の調子を整えて肌荒れを防ぐ効果があります。対してプロゲステロンは「妊娠を助ける・妊娠を継続するホルモン」といわれています。エストロゲンの作用により厚くなった子宮内膜をさらに妊娠しやすい状態にしたり、妊娠状態を維持するために必要な水分や栄養素をため込む作用があります。プロゲステロンが増えると、皮脂の分泌が増えたり体がむくんだりと様々な不調を引き起こします。対してエストロゲンは「美肌のホルモン」ともいわれており、エストロゲンが多くなる月経後はお肌の調子がとても良い時期とされています。女性はこの二つのホルモンの影響を受けながら、一定のリズムで排卵と月経を繰り返しています。妊娠すると、妊娠を継続するためにエストロゲンとプロゲステロンは増え、分娩期頃にピークを迎えます。そのピークを迎えた後、出産後は急激に減少していきます。産後1〜2週間ごろには分泌量がほぼゼロとなります。妊娠~産後までの女性ホルモンは急激な変化が起きているのです。この急激なホルモンバランスの変化に対応しきれず体調不良になる方も少なくありません。体調不良だけでなく、お肌のターンオーバーが乱れやすくなり、深刻な肌荒れが生じやすくなります。特にエストロゲン分泌量の激減がより影響を受けます。「美肌のホルモン」のエストロゲンは、女性のみずみずしいお肌を維持してくれる働きがあります。エストロゲン激減により、吹き出物・乾燥・シワといった、肌トラブルが発生しやすくなってしまうのです。

産後は長い時間をかけてホルモンバランスが妊娠前の状態に戻っていき、月経が再開します。産後のホルモンバランスの乱れによる肌荒れは、エストロゲンの分泌量が増えるにつれて改善していきます。

②生活の変化

産後は昼夜を問わない授乳や、果てしないおむつ替えで生活リズムは大きく乱れます。また、その生活に慣れてきた頃には離乳食が始まったり、動き回る赤ちゃんから目が離せなくなり、自分のことを後回しにしてしまいがちになります。手軽に食べられるものばかり食べてしまって、乱れた食生活になってしまうのではないでしょうか?そうなると、栄養不足につながってお肌の生成に必要なビタミンやタンパク質が足りなくなり、肌トラブルにつながってしまいます。また、睡眠は、お肌の健康と深い関わりがあります。なぜなら、睡眠中はお肌に欠かせない二つのホルモンが分泌されるからです。一つは成長ホルモンです。成長ホルモンには、お肌のターンオーバーを促進するというありがたい働きがあります。皮膚の細胞分裂、再生を促進して健康的なお肌をキープしてくれるのです。もう一つはメラトニンというホルモンです。メラトニンは成長ホルモンの分泌を促したり、体の中をさび付かせない強力な抗酸化作用があります。なので睡眠は美肌を目指す上でとっても大切な時間です。睡眠が足りなければ、体内のサイクルが乱れてしまい、肌トラブルを起こしやすくなります。健康面でも美肌を目指す上でも大事な睡眠なのですが、産後はどうしても睡眠不足になりやすくなってしまいます。「出産」という大役を果たし心身ともに疲労している上、休む間もなく育児がスタートします。産後の赤ちゃんは、日中はあたりまえですが夜も授乳があります。1日中赤ちゃんのお世話に追われ、休む時間がとれないのです。その結果、十分な睡眠がとれず、慢性的な睡眠不足になってしまうのです。

このような生活は赤ちゃんの成長とともに落ち着いてきますが、パートナーやご家族など周りに頼れる方がいらっしゃる方は協力してもらって休息の時間を設けるなどしましょう。一人で子育てしなくて良いのです。適度に休息をいれて、なるべくストレスを感じないようにするのが肌トラブルへの対策となります。また、睡眠前のスマートフォンやタブレットの使用は眠りが浅くなってしまうため、やめましょう。子供を育てている手前、いろいろと調べたいことや見たいものもあるかもしれませんが、貴重な睡眠時間です。睡眠前はゆっくり過ごして質のいい睡眠になるように心がけましょう。

③便秘

産後に便秘になる方は少なくありません。便秘の主な原因は、排便時に便を押し出す骨盤底筋が出産に備えて伸びてしまい押し出す力が弱まってしまったり、出産時の避けた会陰の傷に対する恐怖感が便秘につながったりします。また、母乳を作り出すために水分が摂られて、母体自身が水分不足になってしまっていたり、前項でもお話したとおり生活の変化による栄養不足や睡眠不足も便秘の原因になります。

便が大腸内に滞留していると、便の腐敗が進んで悪玉菌が増えてしまいます。悪玉菌は腸内のタンパク質などを腐敗させ、有害物質をつくります。有害物質は血液を通じて全身をめぐり、やがて血液の一部は汗となり、お肌の表面にでます。そのとき汗に含まれる有害物質が刺激となり、肌あれを引き起こします。また、この有害物質がターンオーバーに影響を与えるともいわれています。ターンオーバーが乱れるとお肌のバリア機能が低下してしまい、やがて肌荒れにつながります。

産後の肌トラブル予防策

産後の肌トラブルは女性ホルモンが多く関与しています。これは仕方のないことですが、できる対策はあります。

睡眠をとる・生活リズムを整える・バランスのいい食事を摂る・ストレスをためないことです。しかし、ただでさえ出産のダメージを受けている体であり、24時間赤ちゃんのお世話をしなければなりません。できることを少しでもいいので意識してみましょう。昼間でもいいので赤ちゃんと同じタイミングで自分も一緒に寝たり、リラックスアイテムを取り入れるなど、工夫してみましょう。

肌トラブルだけでない産後の影響

産後に出てくるのは肌トラブルだけではありません。ホルモンの急激な変化は自律神経にも影響を及ぼします。自律神経が乱れると、不安・緊張・吐き気・だるさ・頭痛・肩こり・しびれ・めまいなど様々な症状が出てきます。24時間育児という環境でこのような症状が出てしまうと、心身共に休まる時間がなくママが倒れてしまいます。ご家族の協力を得たり、外部のサービスを利用したりして、適度に休息をいれて息抜きできる時間を作り、ストレスを発散させましょう。また、産後に抜け毛が増えたというのはよく聞く話です。妊娠中に増えたエストロゲンとプロゲステロンの作用により、妊娠中は髪の毛が抜けにくい状態になります。体毛が濃くなったと感じる方もいるほどです。その状態から出産を経てエストロゲンとプロゲステロンが急激に減少することにより、妊娠中に抜けにくかった髪の毛が一気に抜け落ちます。産後に抜け毛が増えるのはこういった原因にあるといわれています。産後2〜3か月ぐらいから髪の毛が多く抜け始め、不安に感じる方も多いと思いますが、産後6か月から1年ごろには新しい髪の毛が生えてきます。心配せずに待ちましょう。

まとめ

産前産後のお肌はとても敏感で、肌荒れやかゆみが非常に起きやすくなります。肌荒れやかゆみが起きてから悩むのではなく、できることだけでいいので対策をしていきましょう。

あなたの悩みを解決する商品を取り揃えております。ぜひ、ご覧ください。
>> オンラインショップはこちら