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夏にお肌が荒れる3つの原因

季節によってお肌の状態は変わります。夏は気温が上昇し、多量の汗が皮膚を刺激したり、強い紫外線が皮膚のバリア機能にダメージを与えたり、肌トラブルが多い季節になります。今回は夏にお肌が荒れる具体的な原因についてお伝えいたします。

汗による肌荒れ

太陽が照り付ける暑い夏。気温上昇と共に増えてくる「汗」は気分的に不快にさせるだけでなく、実は肌荒れの原因にもなります。秋冬のように空気が乾燥していないのに、肌荒れを感じている方は「汗」が肌荒れの原因になっている可能性があります。

スポーツのときやお風呂に入っているときだけでなく、寝ているとき、オフィスや学校で座っているだけでも人間は汗をかいています。汗には「体温を一定に保つ」という大事な役割があります。体温が上がると汗が出るのは、発汗することで体温調整してくれているのです。

また、汗は皮脂膜と深く関係しています。適度な汗と皮脂が混ざり合うと乳化して天然のクリームができます。この天然のクリームが皮脂膜となり、皮膚の表面を覆うことで皮膚に潤いとなめらかさを与え、さらに細菌・ホコリ・アルカリなどといった外部刺激から皮膚を保護してくれています。汗はバリア機能の役割を担ってくれているのです。

しかし、気温も湿度も高い夏場など一度に大量の汗をかくと、汗が多すぎることでお肌を覆っている皮脂膜を流してしまい、同時にお肌のうるおいも奪ってしまいます。そのためお肌が乾燥し、バリア機能が低下して外部刺激を受けやすい状態になります。

さらに、お肌の角質が汗の水分を吸収し、ふやけて皮脂腺を圧迫してしまうことで皮脂が詰まりやすくなり「毛穴の黒ずみ」「にきび・吹き出物」といった肌トラブルにつながりやすくなってしまうのです。

また、分泌されたばかりの汗は透明でニオイもなく、pHは5.7〜6.5に保たれていて、お肌に優しい弱酸性ですが、このpHは発汗量で変わるといわれています。初期の汗は乳酸が高く酸性ですが、汗の量が多くなるとともに重炭酸イオンの濃度が高まるためpHが上昇してしまいます。

さらに皮膚表面に吹き出た汗は、蒸発することで水分が失われ、よりアルカリ性に傾き、お肌にとっては強い刺激となってしまうのです。結果、肌トラブルが起こりやすくなります。

汗が肌荒れの原因になるのはお判りいただけましたか?汗による肌荒れを防ぐには、汗と「良い付き合い方」をすることが大切です。多量の汗をかいてしまったら、放置せず出来るだけ速やかに洗い流すことが大切になります。

ですが、外出先ではすぐに汗を洗い流すことはできませんし、メイクもそのたびに直すなんて難しいですよね?せめて、すぐにふきとれるようにポケットティッシュやハンドタオル、デオドラントペーパーを携帯しましょう。汗が頬まで流れると、額から頬にかけてのメイクが崩れてしまうため、こまめに汗をふきとることを心がけて、清潔なお肌をキープしましょう。

強い紫外線

たとえ弱い紫外線だとしても、紫外線対策をせずにいると、お肌から水分を奪うだけでなくお肌の奥まで浸透して皮膚の若い細胞を傷つけます。傷ついた細胞があると、細胞の並びが不均一になり、お肌がゴワゴワして、キメが整わなくなってしまいます。

また、皮膚は紫外線の内部への侵入を防いで、お肌を守ろうとします。その結果、お肌の表面は余分な角質が滞った状態になります。この滞った角質がやがてシミにつながったり、毛穴をつまらせてニキビになったり、さらにお肌の内部はバリア機能が低下してしまい乾燥してしまったり、様々な肌荒れにつながります。

シミやくすみ

皮膚の構造は外側の表皮と、その内側にある真皮からできています。そのうち、シミに深く関わっているのが表皮になります。

表皮は「ケラチノサイト(表皮細胞)」と表皮の一番下の基底層にある「メラノサイト(色素細胞)」などから構成されています。その皮膚が紫外線を浴びると、チロシナーゼという酵素が活発になってメラノサイト内でメラニンという色素が生成されます。それがケラチノサイトに受け渡されることで紫外線から細胞核を守っています。そのメラニンは、新しい皮膚が生まれて古い皮膚がはがれ落ちる新陳代謝にて、古い皮膚とともにメラニンも剥がれ落ちます。

メラニンは新陳代謝によって古い肌細胞と共に排出され、あまり残ることはありませんが、何らかの原因でメラニン色素が過剰に分泌され、新陳代謝でも排出しきれずに残ってしまった場合に色素沈着=シミになります。この大事なお肌の新陳代謝のサイクルをターンオーバーと呼びます。

20代の健康な方であれば作られた皮膚がはがれ落ちるまで約28日といわれていますが、30〜40代だと約45日ほどになり、加齢によって日数が伸びていきます。ターンオーバーの速度が低下すると、新しい皮膚を生み出したり古い皮膚を排出しにくくなるので、メラニンも残りやすくなります。つまり、シミができやすくなる!!ということです。

乾燥

皮膚は大きく分けて、外側から表皮、真皮、皮下組織で構成されています。表皮はさらに4層に分かれており、もっとも外側が「角質層」です。乾燥と密接な関係にあるのが、表皮の一番外側にあるこの角質層です。その角質層には「バリア機能」という役目があります。角質細胞が重なっていて、外部刺激や異物(アレルギーの原因物質や細菌・ウイルス)の侵入を防ぎお肌を守っています。

また、侵入を防ぐのだけでなく体内の水分が皮膚から失われるのを防ぎ、バリア機能は私たちの皮膚の健康を守るための大切な働きをしています。逆にバリア機能が低下してしまったとき、お肌の乾燥につながります。

太陽光に含まれる紫外線は、お肌から水分を奪うだけでなくお肌のバリア機能が低下してしまい乾燥肌につながってしまうのです。

ニキビ

ニキビとは、角質や皮脂が毛穴に詰まり、毛穴に炎症を起こした状態です。お肌の乾燥を防ぐために体は皮脂をさかんに分泌するようになり過剰に分泌された皮脂は、ニキビを発生させたり、悪化させる原因につながってしまうのです。

また、ニキビができているときに紫外線を浴びると、炎症で増加した肌のメラニン色素がさらに増加することになり、ニキビ跡が黒く残ってしまうので注意が必要です。

紫外線は1年中降り注いでいるため、日焼け予防も年間を通して必要となりますが、夏は特に紫外線が強くなります。またマリンスポーツやバーベキューなど、外でのレジャーが増える季節でもあります。

日焼け止めクリームはもちろんのこと、あまりお肌を露出させず、日傘をさすなど、できる限りの紫外線対策をして肌荒れを防ぎましょう。

冷たい飲み物や冷えたクーラーなどの生活習慣

冷房の効いた室内の湿度は、1時間で約40%まで下がるといわれています。実はこれは、真冬の湿度とほぼ同じ状態です。ただでさえ乾燥した環境にいるのに、エアコンにより快適な温度の中で過ごしていると汗をかきません。私たちのお肌は、皮脂や汗を分泌して乾燥からお肌を守ろうとする力を持っています。エアコンにより快適な温度の中で過ごしていると肌本来の防御機能が働かなくなってしまいます。

汗や皮脂分泌の働きが低下すると、バリア機能が低下する原因になり、様々な肌荒れにつながります。また、エアコン内部は、冷たい空気の代わりに取り込まれた温かい空気によって結露が起こりやすくなり、カビや雑菌が繁殖しやすい環境になっています。

そのため、エアコンを掃除しないまま使用してしまうと、雑菌やカビ菌が空気中に拡散してしまい、これが肌荒れの原因になってしまうこともあります。冷えたクーラーの効いた部屋に長時間いなければならないときは、ミスト化粧水をするなど乾燥対策をし定期的にエアコンを掃除しましょう。

また、夏場に飲む機会が増える冷たい飲み物も実は肌荒れと関係があります。冷えた飲み物を飲むことで内臓が冷えて代謝が下がります。代謝が下がると体内に老廃物が溜まり、ニキビや吹き出物ができやすくなります。また胃腸の働きが低下する事で栄養も消化・吸収されにくくなり、身体が冷える事によりお肌のターンオーバーが乱れる為、シミ・しわ・くすみの原因となります。

暑いときには冷たい飲み物が欲しくなりますが、できれば常温の飲み物がおすすめです。どうしても冷たい飲み物が飲みたい時に我慢するまではないですが、何回かに1回は温かい飲み物に変えてみましょう。

まとめ

夏の肌荒れについてお伝えいたしました。夏は肌荒れとはあまり関係ないと思いがちですが、高温多湿・エアコン・紫外線・汗などの影響で思っているより肌荒れにつながってしまいます。紫外線対策や汗のこまめな拭き取り、正しいスキンケアなど原因に合わせて対策を行い、肌を外部刺激から守りましょう。

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