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美肌菌とは?お肌の常在菌が美肌をつくる仕組みと正しい育て方

近年、スキンケアや美容の分野で注目されている「美肌菌」。

実は、私たちのお肌の表面には、目に見えない多くの菌が存在し、そのバランスがお肌のうるおいやバリア機能、トラブルの起こりにくさに大きく関わっています。

美肌菌は、お肌の常在菌の中でも美肌づくりに良い働きをする“味方の菌”として知られていますが、正しく理解し適切にケアしなければ、十分に力を発揮することができません。

美肌菌とは何か、お肌の常在菌が美肌をつくる仕組み、そして毎日のケアで美肌菌を育てるためのポイントをわかりやすくお伝えいたします。

美肌菌とは?皮膚常在菌(マイクロバイオーム)の基本

人間の皮膚には、さまざまな微生物(細菌・真菌・ウイルス)が常に存在しており、目には見えない約1兆個もの菌がすみついています。これらは総称して「皮膚常在菌」または「皮膚マイクロバイオーム」と呼ばれています。

「美肌菌」とは、この皮膚常在菌の中でも、お肌のうるおいを保ち、バリア機能の維持など、お肌にとって好ましい働きをする菌を指す言葉です。

代表的なものとして、**Staphylococcus epidermidis(和名:表皮ブドウ球菌)**が挙げられます。

現在では「美肌菌=表皮ブドウ球菌」と捉えられることが一般的で、お肌の健康維持をサポートする“味方の菌”として紹介されることが多くなっています。

​​美肌菌の働きとは?保湿・バリア・菌バランスへの影響

お肌の上に存在する常在菌は、ただ付着しているだけの存在ではありません。なかでも「美肌菌」と呼ばれる菌は、お肌のうるおいを保ち、外部刺激から守り、健やかな肌環境を維持するために重要な役割を担っています。

美肌菌が適切に働くことで、保湿力やバリア機能が安定し、肌トラブルが起こりにくい状態へと導かれます。

ここでは、美肌菌が持つ具体的な働きや、お肌に与える影響について詳しく見ていきましょう。

▶保湿・うるおいの維持

美肌菌(表皮ブドウ球菌など)は、皮脂や汗を栄養源として、グリセリン(保湿成分)や脂肪酸(お肌を弱酸性に保つ成分)など、お肌にとって有益な代謝物を産生します。

美肌菌の割合・活動が十分に保たれているお肌は、乾燥しにくく、うるおいをキープしやすいという特徴があります。

▶バリア機能・外部刺激からの防御

お肌には紫外線・乾燥・化学物質・細菌・真菌など多くの外的要因があります。常在菌叢(マイクロバイオーム)が健全であると、お肌のバリア機能が安定し、刺激に対する抵抗力が高まるという報告があります。

特に表皮ブドウ球菌は、免疫系の成熟に関与したり、抗菌ペプチドの産生を助けるなど、肌表面の防御機構において“味方側”として機能すると言われています。 

▶pH・常在菌バランスの維持

通常のお肌は弱酸性に保たれており、この酸性環境は病原菌などの増殖を抑える役割も果たしています。

美肌菌が適切に機能していると、肌表面のpHや常在菌のバランスが整いやすく、肌トラブルを未然に防ぐ手助けとなります。

▶“悪玉菌”の増殖抑制

お肌には善玉菌だけでなく、ニキビを引き起こすアクネ菌・炎症を起こしやすい黄色ブドウ球菌などの菌も存在します。

美肌菌が優勢に働く環境下では、これらの肌荒れ菌・悪玉菌の過剰増殖が抑えられ、肌トラブルのリスクを抑えられる効果があります。 

▶バランスが崩れたときの影響

美肌菌が減少したり、常在菌のバランスが失われると、「ディスバイオーシス(常在菌バランス異常)」の状態になりやすく、お肌の乾燥・赤み・敏感肌・ニキビ・かゆみなどの肌トラブルにつながる可能性があります。

例えば、過剰な洗顔・クレンジングにより、必要以上に皮脂や常在菌まで落としてしまうと、美肌菌を含む良好な菌叢が減少してしまいます。 

このように、美肌菌はお肌の味方として多面的に働いており、その存在・機能・バランスを整えることが、健やかで美しいお肌を育むうえで注目されています。

美肌菌を増やすための正しいケア方法|洗顔・食事・成分選びのポイント

美肌菌を増やすためには、特別なアイテムを使うことよりも、毎日のスキンケアや生活習慣を見直すことが大切です。

過度な洗顔や誤ったケアは、美肌菌にとって必要な皮脂やうるおいまで奪い、菌バランスを崩す原因になってしまいます。洗顔の仕方や食事内容、使用するスキンケア成分を正しく選ぶことで、美肌菌が働きやすい肌環境を整えることができます。

ここでは、美肌菌を守りながら増やすために意識したい、洗顔・食事・成分選びのポイントをわかりやすく解説していきます。

ポイント①:正しいスキンケアを心がける

メイク汚れが残ったままだと、雑菌や細菌が繁殖しやすくなりますので、汚れをしっかり落とせるお肌にやさしいメイク落としを選びましょう。

ただし、お肌に必要な皮脂まで洗い流してしまうような過度な洗顔はNGです。過度な洗顔により皮脂を取りすぎてしまうと、美肌菌のエサがなくなり、美肌菌が増えにくくなってしまいます。

結果的にお肌を弱酸性に保つことができず、悪玉菌が増える原因にもなります。

また、雑菌も天敵です。メイクに使うスポンジ・パフ・ブラシなど、お肌に触れるものは定期的に洗い、清潔に保ちましょう。

美肌菌が活動しやすい肌環境=「適度にうるおったお肌」です。乾燥やバリア機能の低下、刺激を受けやすいお肌では菌のバランスが崩れやすくなってしまいます。

化粧水・乳液・クリームなどを使った保湿ケアや、バリア補修成分入りスキンケアの活用をおすすめします。

ポイント②:善玉菌を増やすための食事を心がける

食事で善玉菌を増やすために、善玉菌を含む食品(プロバイオティクス)と、食物繊維・オリゴ糖(プレバイオティクス)を取り入れると効果的です。

▶プロバイオティクス

人間や動物のからだにいい働きをする生きた微生物のことです。代表的なものに乳酸菌やビフィズス菌があります。

・納豆

・ヨーグルト

・キムチ

などの発酵食品が該当します。

▶プレバイオティクス

消化・吸収されることなく大腸まで達し、善玉菌のエサになる成分です。

食品では食物繊維やオリゴ糖がそれにあたります。食物繊維の中でもビフィズス菌などの善玉菌が好んで食べるのは、主に水溶性食物繊維(海藻類、果物など)です。

オリゴ糖は、

・大豆

・たまねぎ

・ごぼう

・ねぎ

・にんにく

・アスパラガス

・バナナ

などの食品にも多く含まれています。また、善玉菌配合のサプリメント等を利用するのもおすすめです。

基本的にファストフードなど脂質の多い食品、食品添加物の多いインスタント食品や加工食品などを控え、発酵食品を中心とした伝統的な和食を心がけましょう。

ポイント③:質の良い睡眠を心がける

睡眠中に分泌される成長ホルモンは、ターンオーバーを促してくれます。ぐっすりと眠れるよう、睡眠環境を整えましょう。

・心地よい寝具や睡眠環境を整え、リラックスして入眠する
・寝る直前の運動や食事は避ける
・安眠効果の高い飲み物を飲む
・寝る前は部屋の電気を落とし、人工的な光を避ける

これらのポイントが、質の良い睡眠につながります。

ポイント④:お肌に優しいスキンケア製品・成分選び

最近では「菌に着目したスキンケア」「美肌菌をサポートする成分配合」といった製品も登場しています。

化粧品を選ぶ際には、「肌常在菌を整える」「バリアを補修する」「過剰な殺菌はしない」といった観点も加えると良いでしょう。

ポイント⑤:適度な運動を心がける

美肌菌は汗や皮脂をエサにしているため、汗は美肌菌にとって最高のご馳走です。激しい運動ではなく、ウォーキング・軽い体操・ストレッチなどが効果的です。

就寝前にストレッチなどの軽い運動を行い、お肌に少し汗をかいた状態で寝ると、善玉菌を増やすことにつながるとも言われています。適度な運動はストレス発散にもなり、細胞の活性化も期待できるでしょう。

まとめ

美肌菌は、近年のスキンケアトレンドや美容分野で頻繁に登場しています。

ポイントは「美肌菌を増やせば即効的にお肌が完璧になる」という短絡的な理解ではなく、 お肌の常在菌叢を整え、バリア機能・保湿・菌バランスという“土台”を整えることにあります。

お肌の上には私たち自身の“菌の住人”が多数おり、その中で美肌菌がお肌の健康を支える役割を担っています。

美肌菌が機能しやすい肌環境=適度なうるおい・弱酸性・皮脂・清潔だが過剰な洗浄ではない・規則正しい生活習慣・ストレスケアを心がけましょう。

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